ついにあの誕生石をゲット

Country
Sri Lanka
Location
Ratnapura
Schedule
2014-06-27-2014-07-12
Target
Sapphire / Tourmaline / Aquamarine / Zircon / Spinel
私たちの朝の日課は、宿の下の階にあるここへ行くこと。



上半身裸のラトナがお出迎え。
ラトナはほぼ毎日、ジェムマーケットに行くらしく、
朝早めの時間しかここにいない。



なにか新しい宝石が入荷してないか、見せてもらったり。
宝石について、教えてもらったり。



で、最後に『今日も採掘しに行っていい?』のお願い。

許可をもらって現場に行くという流れ。
最初はラトナと一緒に行っていたけど、
何度か通う内に、もう勝手に行っていいよ!という感じに。



宿からは歩いて行けちゃう距離なので、
飲み物と簡単な軽食を持って出発。

ラトナの採掘現場は、ほんと自由にやらせてもらってる。
自分で宝石を見つけたいと知ったからか、
土をザルで洗う洗い場の溜め池の脇なら、
勝手に掘ってもいいよ!と。



この池の脇を、
ひたすら掘っては洗い、
掘っては洗いを繰り返していると・・・



ちっちゃなジルコンを発見!!!
毎日宝石を見ていると、
今までまったくわからなかった
“サファイア”
“スピネル”
“ジルコン”
“トルマリン”
の見分けがつくように。

スピネル、ジルコンなんて今まで聞いたこともなかったのに。

ちなみにスリランカではジルコンをシルコンと言う。
最初シルコン・・・シリコン?と勘違いしていたが、
ジルコンのことだった。

そして、ちょっと大粒の原石も出た!



強い日差しの中、汗だくでの作業は続き、
へとへとに。
みんなも休憩タイムってことで、
私も職人さんたちの小屋で休憩させてもらうことに。



かまどで沸かしたお湯で、
セイロンティーを入れてごちそうしてくれた。
持参した水もなくなりかけてたから、助かった。

手作りのココナッツカップでいただく、
作業の後のセイロンティーは、やっぱり格別だな~。
水よりもあったかい紅茶のほうが、体の疲れがとれ、
生き返る~!



ここで作業してる職人さんたちは、英語は通じないから、
知ってるシンハラ語とジェスチャーでコミュニケーション。
ちょっとずつ距離が縮まっていく。

休憩後、またザル作業をずっとしたけど、
特になにも出なかった。
まあ、そんな日もある。



翌日も、採掘現場へ。
職人さんたちはサファイアが出る地層めがけて、
掘り進めてる。



採掘現場は本当にただの畑みたいなとこにあるので、
植物もいっぱい。
日本でもよく育ててたオジギソウもこんにちわ。



私たちが行った7月の気候は、不安定で、
作業をしてると、突然雨が降り出すことも・・・



背中に雨を受けながら作業。
蒸し暑いし、シャワー代わりにちょうどいい~♪
カエルも池でジャブジャブ泳いでる。



そんな雨も、一時的なものが多く、
すぐにどっかいっちゃう。
ザルを回す手を止めずに作業を続け、チェック!



もう何度ふるったことか・・・
今度は、何か出るかな・・・



砂利をどけていくと、
中からキランと光る石が!!

なんだか質感が違う。
数を重ねるごとに、
違いが分かるようになってきた気がする。



一気に2つも発見。

職人さんに聞いたら、サファイアとスピネルだって!!!
9月の誕生石、サファイア、自力で発見♪
なかなかいいサイズ。
透明度もあるし、クラックもなさそう。
もしかしたらカットも出来ちゃう!?

でも、これ買い取るといくらなんだろう!?



今日もみんなの見張り小屋で休憩。
外はすごく暑いのに、ここは風通しがよくて、
涼しい風が軽やかに吹き抜けていく。
お昼寝するにはちょうどいいな~。



この場所には水道はないので、
ここの職人さんの一人、おじいちゃんは、
飲み水を持って来るのも仕事みたい。
貴重なお水で入れてくれているセイロンティー、
おいしいに決まってる。



スリランカは仏教の国。
トゥクトゥクやバスにも仏様の絵や置物がまつられていて、
この見張り小屋にもちゃんとあった。

それにしても、屋根、上手に編んであるな~。
ヤシの木の葉っぱかな?
この見張り小屋だって手作りだもんね、みんな本当に器用だ。



休憩の後も作業は続き、
今日もそろそろおしまい。
よく掘り、よく洗った。



スリランカは、とにかく牛がいっぱいいる。
こんな田舎道はもちろん、
バスとかばんばん走ってる大通りにも、
放し飼いの牛たちがうろうろ、占領してたりする。



最後に余談だけど、
スリランカの採掘をやってみて、
宝石が出ることは出るのだが、
基本的に宝石はすべて買取制。
そのお金は、オーナーと職人さん達で分け合う。

だからなのか、職人さんたちが、
洗うのを手伝う時に、
宝石をザルの中に意図的に入れているのでは!?
といろんな採掘現場に行って思ってしまった。

なぜなら、職人さんが手伝う時に限って、
宝石が見つかり、自分だけでやっている時は見つからない。
職人さんが手伝う時は、
最初の1ザルで宝石が見つかったりする。
なのに、
自分だけでやるときは20回やっても出ない。
そんなことある?

この日のサファイアが見つかった場面はと言うと・・・

▽カゴ何杯分かやったところで、
 マネージャーとおじいちゃんがやってきて、
 おじいちゃんが土を運ぶの手伝ってくれた。
▽でも、中に石入れられるのはいやだったから、
 とりあえずそれはいれずにチェックタイム。
▽そばにいたものの、一緒に見る?って言っても、
 首をふって近寄ってこない。
▽そしてそこには何もなかった。
▽おじいちゃんが手伝ってくれて、
 何回か持って来てくれたのを含めて、何杯かやったあと、
 チェックタイム。
▽今度は2人ともしっかり見に来た。
 しかも近くで、ザルの中をチェック。
▽絶対おじいちゃんがなんか入れた気がする。怪しさ満点。
▽入れられてないことを証明するため、
 どうか何も出ないでくれ!!と思ったけど・・・
▽案の定分かりやすい大きさの、
 サファイアとスピネルの原石が出た。
▽まだ砂利は残っているのに、
 その2つが出たらおじいちゃんはどっか行っちゃった。
 自分が仕込んだ石がちゃんと見つかったから、
 もう他は出るわけないってことなのか!?

という感じで、誰かが手伝うとき、
誰かが一緒にいるときだけ、宝石は見つかる。

宿に戻り、ラサンタにこの不可解なできごとを話すと、
「まさかそんなことしないよ!」って笑っていたけど、
真相は誰にもわからない。

ホントに自分の力で採ったのは、
最初の小さなジルコンぐらいかな。
あとは、いつも近くに職人さんがいたのだった。

そんなに価値のない石でも、
自分で見つければ、高値で買う、という心理。
まんまと騙されているのかも。

とはいえ、ある程度、石の価値は知っているので、
そんな高値ではもちろん買わず、値切って値切って。
1日楽しんだお金と思ってお買い上げしている♪

ちなみに、この現場で見つけた石の値段は、
オーナーのラトナと交渉。
2日間で見つけた、
サファイア、スピネル、トルマリン、ジルコン・・・
全部で、5000スリランカルピー(約4000円)!

高いのかな!?
安いのかな!?

2日間、2人で楽しんで、
このお値段ならよし♪

採掘後は、町に繰り出し夕食タイム。
いつものワン太郎と一緒にお出かけ♪

と言っても、ワン太郎が付いてくるのは、
下り坂の途中まで。
そこまで来ると、私を見送って帰っていく。

さぁ、今日は何を食べようかね~。