世界一周ヨーロッパ編の最後は、 イングランド。
世界一周航空券のスケジュール上、
ヨーロッパの最後はロンドンに行き、
ロンドンから中東のドバイに行く予定になっていた。
そのため、イギリス周辺で、
どこかでなにかが出ないかと調べてみたところ、
誕生石に該当する宝石が出る場所は見つからなかった。
そんな中、見つけたのが、
フローライト(=蛍石)。
誕生石ではない。
宝石と言うよりは鉱物のジャンル。
フローライトなんて、 1年前なら聞いたこともなかったけど、
誕生石探しを始めてから、
いろんな国の鉱物博物館に行くようになり、
そこで必ず見かけるそのかわいらしい色合いに、
すっかり魅了されてしまっていた。
そんなフローライト。
イングランドは、とても有名な産地なんだとか。
北イングランドのウェアデール地方には、
今はほとんど閉山しているらしいが、
かつてはたくさんの鉱山があったそう。
なんでもその中の1つの鉱山が、
15年ほど前から採掘を再開したらしく、
現在も稼動しているらしい・・・
それが、ロジャリー鉱山という名前で、
フローライト好きだったら、
誰でも知っているらしい・・・
さらに、調べていくと、
すでの閉山した鉱山にコレクターが潜入して、
標本を採集するということが多いため、
厳重な立ち入り禁止措置が取られていると書いてあった。
う~ん、これは鉱山、
もしくは鉱山跡に行くのは難しそう。
閉山した鉱山に勝手に入るのは、犯罪!?
実は、この問題、
もともとロンドンに行くことが決まっていたので、
前々から考えていたけど、なかなか答えは出ず・・・
ロンドン観光だけ、とも考えたけど、
その時の私は、鉱山があるような田舎や僻地に行って、
その土地の人とふれあうことや、
鉱山を探す楽しみを覚えていたので、
誕生石ではないけどフローライトを探しに行くことに決めた。
でも、その前にちょっと寄り道。
オーストリアから向かったのは、
スコットランドのグラスゴー。
大好きなシンガーソングライター「エディー・リーダー」の出身地で、
やりたかったことを実現させ、
翌日、早速フローライトがある
イングランド、ダラム地方へ電車で向かうことに。
もちろん、電車の中で聴いていた曲は、
エディ・リーダーの「Glasgow Star」
車窓からは、永遠と続く小高い丘や、羊や牛の牧場。
窓は若葉色に染まる。
北海沿いの美しい景色を過ぎると、町が見えて来た。
3時間の鉄道の旅は短すぎると感じる程、
さわやかで気持ちのいい景色だった。
ダラムからその先の鉱山のある町への
行き方はよくわからないので、
とりあえずこの日はダラムに宿泊。
ここダラムには世界遺産もあるが、
日本人の観光客はおらず・・・
目的のロジャリー鉱山の場所は、
事前にネットで調べていたので、
翌日は、その場所の近くの町までバスで行くことに。
ホテルにて宿泊料金を巡ってトラブルがあったため、
危うくバスに乗り遅れそうになりながらも、
親切なバスの運転手さんたちに助けられ、
なんとかバス乗り継ぎもスムーズにいった。
やってきたのは、
鉱山がある地域の真ん中あたりの場所。
グーグルマップ上で宿があり、
バスが停まる場所だったので、この町に決めた。
とりあえず行けば何とかなるだろうと
やってきたのだが・・・
それらしき宿はなし。
うろうろうろうろしてると、
別の宿を発見!!!
久しぶりのB&B。
どうやら1階はパブになっているらしい。
昼間だったので明かりは点いていない。
とはいえ、他に宿もなさそうなので、
ドアをバシバシ、ノックすると、
セクシーな裸のイケメンが出てきてビックリ!
わぁお♪
ちょっと待って!と服を着てもう一度出てきてくれた。
どうやら寝起きのよう?
宿泊できるかと聞いてみると、
宿泊代もそんなに高くないので、
とりあえず1泊決定。
荷物を置き、すぐ町に出て、まずは情報収集。
が、ロジャリー鉱山の情報まったくなし。
観光案内所があったので、
とりあえずこの地域の地図やパンフレットをゲットした。
実は、この時、聞き込みはしていなかった。
これまでの経験上、鉱山はやっぱり特殊で、
地元の人達も知らないことが多く、
ネットでだいたいの場所はわかっていたので
直接行って、鉱山関係者の方にお願いするのが、
一番早いと思っていたからだった。
この夜、スーパーで買い物をしていると、
おじいちゃんに話しかけられた。
どうやら日本に知り合いが行ったことがあるらしく、
ここに日本人がいるのが珍しかったのか、
私たちに声を掛けてきた。
これはせっかくのチャンス。
ということで、フローライトについて聞いてみる。
すると・・・
「鉱山、あるある!!」
『私たち、そこに行きたいんです!』
「フローライト探しに来たの?
キルホープって言う鉱山、知ってる?
バスで行けるよ!」
ん?
キルホープ?
私が行きたいのは、
ロジャリー鉱山だけど、
キルホープっていうのもあるのか。
と思っていたら、
ふと昼間に行った観光案内所を思い出した。
そこでもらったパンフレットに、
キルホープと書かれたものがあった。
そのパンフはイラストで書かれており、
観光用の鉱山みたい。
イラストには子供たちが描かれていたので、
子供たちが行くような場所だと思い、
私たちの中で除外していた。
もしやこれは、ドイツの鉱山と同じ感じでは?
しかもキルホープって・・・
絶望的でもあり希望的でもある不思議な名前・・・
う~ん・・・
やっぱり、そういう場所しか
行くことが出来ないのかな。
これは困ったぞ。