出た!ガーネット採り放題!

Country
Czech
Location
Podsedice
Schedule
2014-05-11-2014-05-21
Target
Garnet


グーグルマップによると、
ここが、ポドセディツェ。
菜の花畑みたいだけど・・・

近くの看板をよく見てみると、
トゥルノフと書いてある。

トゥルノフは、プラハで行った
ボヘミアンガーネットジュエリーのお店の名前。
このトゥルノフという会社だけが、
現在、ボヘミアンガーネットを採っていると
ネット情報で見ていたので、
ここに間違いない!!!



重機があるので今も採掘しているようだけど、
お昼休憩なのか、動いていない。

じっと見てみると、中に動く人を発見!

『ドブリーデン!!(こんにちは)』
と叫びながら、
大きく手を振って、恐る恐る近寄ってみる。
すると、中から男の人が出てきてくれた。

おそるおそる、
JAPANから来たことを話しかけてみる。

事前にチェコ語で書いた
『ガーネットを探しにここに来た』
ことを伝えると、
笑顔である場所に案内してくれた。

チェコ語はわからないので、
ジェスチャーで、
『ここでガーネット探してもいい?』
『持って帰ってもいい?』
と聞くと、OK! だって。

了解を得たので、
早速、ガーネットを探してみる。

すると・・・



おぉーーーーー!!

真っ赤なグラナーダ!
(ガーネットのチェコ語)

ガーネットは赤い宝石として知られているけど、
実は、いろんな色があって、
真っ赤なガーネットは少ないらしい。

ここにあるのは、
一見、黒っぽく見えるけど、
ガーネットの種類としては、
パイロープガーネットになる。

見つけたガーネットを空にかざし、透かして見る。
きれーーーーっ!!
というか、宝石が出る場所といえば、山と思っていたら、
こんなのどかな平地にあるなんて!
イメージと違いすぎてびっくり。想像もしてなかった。



小さいけど、
あっちにもこっちにも。
いっぱいあるーーーっ。

1月の誕生石、ガーネット採ったー!!

拾いたい放題。
冷たい風に吹きさらされながら、
拾いまくる。

しばらくすると雨が降ってきたので、一時退散。

帰りは、ちゃんと道があるので、
そっちのほうに行ってみると・・・



出た!「ちょっと待った」マーク!!!
実はここ、本物の採掘現場なだけに、
勝手に入っちゃダメな場所だったみたい。
働いている人に確認してから入ってよかった。



雨が強くなってきたので、
近くにあったガソリンスタンドへ。
ここは暖房もあってあったかい。
けど、商品を選んでるとき、
突然停電・・・、レジが動かず、購入出来ず。

他にもお店はないかと探してみたが、
商店も食事処も、何も無し。

車にひかれそうになりながら、宿へ戻る。
ガーネットも無事発見。
これはまだまだ採れそうと、連泊を決定。

秘密の地図には、ポドセディツェ以外にも
ガーネットがある場所が書いてあったので、
雨がやむのを待って、
他の場所も探しに行ってみることに。



菜の花畑がまぶしい!
ん~~~いい香り!

地図を頼りに、
菜の花の丘を下り、林檎畑を抜け、小さな町を通り過ぎ、
天文台みたいな建物の横の道を行く。

・・・が、何もない。

こっちじゃないのか・・・
今度は別の坂道。



地図によると、この辺りはリンホルカといい、
どうやらこの辺でガーネットが出るらしい。

だけど、採掘現場っぽい場所は見あたらない。

と、ふと地面を見てみると・・・



わっ!あったあった。

ここにもガーネットがあった!!!
この土の中から、ガーネットが出てきた?

きっとそう。
アメリカのダイヤモンドもこういった土の中にあり、
雨で土だけが流され、石が顔を出す。
このパターンだ!!!

しかも、ここにあるガーネット。
さっきの場所のものより大きい!

この土の感じを見て、気づいた。
さっきの場所は砂利。
重機で採掘していた場所は土。
さっき採っていた場所は、
採掘後に残った砂利&小さなガーネットが
集められている場所なのかもしれない。
だから、私たちに採らせてくれたのかも。



坂道をガーネットを拾いながら歩いて行く。
あるある~♪



さらに丘を越え、麦畑を登ると、気になる場所を発見。
掘られてえぐられたみたいな山肌が。



このリンホルカという場所。
専門的な話で言うと、一次鉱床という
ガーネットが出来た場所なんだそう。

それに対し、最初に行ったポドセディツェは、漂砂鉱床。
漂砂鉱床とは、一次鉱床から雨や風などによって
宝石が運ばれて出来た場所のこと。

チェコ語のサイトには、
このリンホルカの丘に母岩付きのガーネットがある。
・・・というようなことが書いてあった。

このえぐれ方、きっと誰かが堀ったに違いない。
ここがきっとリンホルカの丘だ!!!!



じーーーーーっ。
目をこらして、えぐれらた地層をチェック。
・・・
・・・
あっ、ここ赤い!



ガーネット発見。
ちっちゃいけど、間違いなくガーネットだ!
やっぱりここ、ある!

さらに、じーーーっと見ていると、
地層の中から少し飛び出した石の中に、
小さな赤い色が見え隠れしている。
おっ!これは母岩ごと採れるかも!
石の周りの地層をやさしくシャベルで掘り進めると・・・



採れたっ!
一応、母岩付き。

けどこれ、実際はかなりもろい。
すぐにポロポロと崩れてしまう。
う~ん、困った。

納得の石は採れなかったけど、
もう日が沈んでしまいそうなので、
この日は帰ることに。

宿までは。起伏のある農道を歩いて、30分。
結構遠い。

帰り道、あの坂道に。
まだ日は落ちてない。
素通りなんて出来ない・・・。

少しだけ、もう一度ガーネット探し。



別の日。
果たしてあそこが本当にリンホルカの丘だったのか?
しっかりとした母岩付きガーネットが欲しい!!

秘密の地図には、このあたり・・・
とまでしか分からない感じだったので、
もうちょっと捜索範囲を広げ、探してみる。



う~ん、それらしい場所はない。

結局、このあたりを徹底的に探したが、
ガーネットがありそうな場所はなかった。

なので、ふたたびあの場所へ・・・



えぐられすぎてて、今にも崩れそう・・・

細心の注意を払いながら、
今回はちょっと左の方を攻める。

じっと地層を観察していると、またあった。
えぐられた地層の天井辺り、
半分顔を出した石にガーネットが付いている。

持参したシャベルでやさしく、
チョイチョイチョイ・・・
ころん。



そのまま落ちてきた。
大きめの母岩付きガーネット採れた。

これはしっかり堅い!!
持っても崩れない!!
ついにやった!!!

10分後・・・



なぜか私は普段飲まないビールを飲んでいた!!!
おっ!?なんか、うまいぞ!

というのも、リンホルカの丘を降りる時。
丘の前にある家の人に声を掛けられた。

ヤバイ!ここは掘っちゃまずかったかな。
怒られる!?と思ったら、

「ビール一緒に飲まない?」

とのお誘い。

初めて会ったし、
二人ともチェコ語も話せないし、
あまり社交的ではないので、
こういった場面、だいたい丁重にお断りするのだが・・・

「飲もうよ、ビール!飲もう!いいじゃない!」

・・・と言っていそうなチェコ語の熱いラブコール。
それにチェコはビールが美味しいと聞いていたので、
ちょっと興味があったし、
あとは、この地の人とふれあいたい気持ちが勝り、
お宅にお邪魔することにしたのだった。



この日は、彼ジョージの誕生日だったらしく、
友人を招いてバースデーパーティーを開いていたという。
なので、豪華な料理が目の前に!!!
うまそーーーっ!!

私たちの普段の食事は、朝は宿の朝食があるが、
昼、夜は、ガソリンスタンドの
コンビニ的なお店で済ませていたので、
というかそこしかないので、
かなりさみしい食生活だった。
超はらぺこ。

そんな中、どーーーん!!!



まさかのおいしい食べ放題!
焼きたての豪快お肉。
最高っ。

お礼に、バースデーソングでお返し。
チェコ語わからないので会話できなかったけど、
みんなで、わいわい、ゴクゴク、もぐもぐ。



私たちは食べて食べて食べまくっていたのだが、
彼らは飲んで飲んで飲みまくる。

お肉を焼く窯に、おかわりした数を書くのがルールみたい。
これがこのあとどんどん増えていった。



お腹いっぱい食べて、
『アホーイ(またね)』でお別れ!
楽しいひととき!ミラクル!

そして、翌日・・・



今度は別のお宅で、ティーパーティー。
リンホルカの坂道で、
ガーネットを探そうと向かっていたら、
道の脇の家のお母さんから・・・

「チェコビール飲む?」

とまたしても誘われてしまった。
どうなってるんだ、チェコ。
まだお昼だったし、ビールは飲めないことを伝えると、
かわりにフルーツティーを入れてくれた。

二人は、ピーターとオルガ。
普段は、プラハに住んでいるけど、
週末はここにやってきて、
お家を少しずつ造っているらしい。
ほんと仲良しな二人。



この町にやってきてから、
楽しいことが次々とやってくるけど、
実は天気は最悪。
毎日、どこかで雨が降っている。

ガーネットが採れるリンホルカの坂道、
ここは人がほとんど通らない農道なんだけど・・・

雨が強い日は・・・



カタツムリがうじゃうじゃ・・・
しかも、でかい!
ガーネット拾いに夢中になっていると、
ゆっくり視界に入ってくる。

さらに強敵が出現!



日本で見たことない
超でっかいナメクジもうじゃうじゃ・・・
踏まないように、パンツの裾から進入しないように、
警戒しながら歩かないと。

時には、馬がやってくることも。



だけど、基本的に誰もいない。
誰も通らない。

なので、思う存分ガーネット探し。



ピンセットで、効率よく、ガーネットを拾っていく。

雨の後はぬかるんで大変だけど、
余計な土が雨で流れ、
ガーネットがたくさん顔を出している。

暗くなるまで、ひたすら拾い続けた。



部屋に帰って、ガーネットを洗うのが日課。
洗ったガーネットはさらに赤い輝きを増す。

毎日何時間もずっとしゃがんで同じ体勢で探すから、
足の付け根の筋がおかしくなってしまった。
でも、やめられない。
満開の菜の花畑の横で、ガーネット拾い。
狙ってたわけじゃないのに、
ほんとにいいタイミングでここに来た。
自然も人ものどかで毎日ほっこり。