素敵な出会い

Country
Cambodia
Location
Pailin
Schedule
2014-07-29-2014-08-14
Target
Ruby / Sapphire / Garnet
パイリン4日目。

ブロスと一緒に、違う採掘場所へ。



ちょっと遠い川にやって来たけど、
今はもうやってる人はいないそう。



ブロスが川のふちを掘って、洗ってくれた。
ブロス、うまい!やってたことあるの!?
ガーネットが1つ出た。
場所を移動し、上流の方2カ所で掘って洗ってくれたものの、
ここでもガーネットが1つ。
違う川に移動しようとバイクを走らせる。

タイの大きな会社が
マシーンで採掘してたという場所には、
石ころが山盛り。
パイリンのルビーはもうほとんど取り尽くされてしまったと言う。
カンボジアの人もたくさん掘りに来たという川は、
今では牛しかいない。

今度は、昨日の川の割と近くの場所に。
鬱蒼と茂った草木を叩き倒して行く。
地雷が埋まってるんじゃないかと、とても心配。



ブロスに着いていくと、川に出た。
川の反対岸に作業している人を発見!
ブロスが「向こうに行っておいで!」と言う。



流れが速い川。
どうやって行けばいいの!?

と思っていたら、
向こう岸から、女の人が川の道筋を教えてくれた。

川の流れは結構強い。
茶色の丸い石はコケがすごくて滑る!
スマホとか持っているので、こけたらやばい!
慎重に足で探りながら、なんとか向こう岸へ。
獣道の跡をなぞるように洗ってる人達の場所へ行く。



初めての現場は緊張するけど、
みんなとってもやさしくウェルカムだった。

こんな石が採れるんだよって、
ライトを当てて見せてくれた。



お隣にお邪魔し、採掘させてもらうことに。
ここも、結構深いなぁ・・・



もうひとりが水中眼鏡投入で、
潜って大きな石をどかすけど、なかなか成果が出ない。

お昼を過ぎた頃、
まわりのみんなは、ランチタイム。
すると・・・

「一緒に食べないか?」
とジェスチャーで誘ってくれた。

え?いいの?

お弁当の中身は・・・
激うま鶏肉シナチク&大根たくわんみたいなのと、
パパイアのおつけものみたいなのと、春雨サラダ。



少しのつもりが、がっつりいただいてしまった。
おいしいを連呼!
驚きのおいしさだった。

その後、昨日の川で会った
買取人さんらしき人がここにも登場!
「なんでいるの!?」
むこうもびっくりしていた。



掘れども洗えども、何も見つからない。
子供達は川で流れたり、浮き輪に乗って流れたり、楽しそう!



私たちも、ちょっと休憩。
英語がまったく通じない中、
二人はクメール語をいっぱい話してくれるけど、
何ひとつとしてわからない!
でも・・・



二人の名前は、
AN(アン)と、BUNNA(ブンナ)。
名前を石に書いて伝えてくれた。
私の名前は難しいから、
アメリカでも呼ばれていたNAT(ナット)。
石にJAPANって書いて伝える。
二人は53歳。私は34歳と石に書く。
なんと携帯番号まで石に!
現代と原始時代が混じってるみたいでおもしろい!



石に絵を描いたり、文字を書いたり、
ジェスチャーしたりして、話をしていくと、
1978年にブンナは地雷で足がなくなったそう。
あまりにもみんなと同じ動きで気づかなかったけど、
よく見たらブンナの足のくるぶしから下がなかった。
上流の方で爆発してこうなったと、教えてくれた。
胸がしめつけられる。
衝撃的でリアルでショックで涙が出そうになる。
でもブンナの笑顔はとびきり明るい。
作業中もずっと、にこにこキラキラの笑顔だった。

ポル・ポト派が戦争でたくさん埋めた地雷。
地雷は、人を殺すことが目的じゃなくて、
傷を負わせて、戦えなくさせたり、
死ぬことよりも、負傷させて、
生きたまま苦しませるのが目的だって
聞いたことがある。
地雷によって、目的通り傷ついた人もたくさんいる。
傷つくだけじゃなく、亡くなった人もたくさんいる。
なんてひどいことをするんだろう。
でも、ブンナや昨日のお父ちゃんを見ていて思った。
生きていてくれてよかった。
きっと、足や腕を失って、負った傷や心の傷も大きいと思うし、
生きていて、苦しいこともいっぱいあったと思う。
でも、そんなの感じさせない生きる強さを感じる。
傷ついたって、人は力強く生きていけるんだぞって、
地雷を作った人や、地雷を埋めた人に、
見せてやりたいと思った。

この日採れた?石を、
アンとブンナが見せてくれた。
黒いのや濃い赤いの。大体がガーネットみたい。



今日私たちはゼロ! 0って石に書いてみせたら、うけてた。
明日もここへ来ると話して、この日の採掘は終了。
ステキな採掘仲間に出会えた。

帰りはもちろん、ブロスが迎えに来てくれた。
いくらでもいいというので今日は8ドル。
運転が丁寧で、ガタガタ道もゆっくり慎重、
砂埃の時はゆっくりと走ってくれる。
本当にナイスドライバーだ。
明日も楽しみ。