珊瑚漁に参加して、宝石サンゴが獲れるところは見れた!
こうなると自分でも採取したい!!
『世界一の宝石サンゴ、高知県室戸の赤珊瑚を採りたい!』
ということで、漁業権がない私が考えた作戦はこれ!!
う〜み〜〜!!!
海岸にはシーグラスや貝殻がいっぱい。
あちこちでキラキラしてるけど、今回の目的じゃない。
室戸岬あたりは、国定公園なので、
海岸は、基本採取禁止。
なので、海に飛び出し、
室戸沖の海底から、流れ着いた珊瑚探し!!
宝石サンゴがあるのは、海底約100メートル。
そして、陸から10キロぐらい以上離れた場所。
岡村さん曰く「海岸に流れ着くことはない」と断言!!
まあ、そう考えるのが普通だよね。
だけど私は知っている。
これまで世界中でいろんな山や川や谷や海の宝石採掘現場に行ったけど、
例えば、山の上に宝石の鉱山があったら、
雪解け水にのって、麓の川まで流れ着いていたりする。
海から流れ着いた貝の中に真珠が眠っていたりする。
自然の力はすごいのだ。
下を向いて歩いてたら、意外と落ちてた!なんてことは、
これまで何度もあった。
この辺りを見る限り、かなり丸くなっている石やシーグラスが多いから、
きっと結構な荒波に揉まれているはず。
故郷の神津島周辺は、冬になると海が荒れていろんなものが打ち上がる。
地形的に考えても、きっと室戸岬の海もそうなるはず。
しかも、今回は台風が過ぎ去った後。
昔から台風の後は、海からの贈り物がいっぱい流れ着くので好きだった。
これは期待大!
宝石サンゴのことを少し調べた時、寿命を迎えた珊瑚は朽ち果てて、
やがて粉々になって砂になっていくって書いてあったので、
きっと、超小さいのか、折れた珊瑚のカケラくらいなら流れ着いているはず!
というか、流れ着いていて!
ない。
ない。
暑い。
船の上より暑い。
汗だくになって探すも・・・
うーん、やっぱり流れ着いてない!?
と思っていたら、
潮が引いてだいぶ浅瀬になった海水の中に、
赤いなにかを発見!!
これはもしや・・・
もっ、もしや・・・
もしや・・・
フォーーーーーっ!!
あった!
珊瑚漁で、赤珊瑚はいっぱい見て来た。
これはピカピカ、石と波で磨かれてるけど・・・
この枝っぽい感じ、ちょっと虫に食われてる感じ、
真ん中の芯みたいなところが白い感じ。
私の中では赤珊瑚(血赤)、断定!!
これは!これは!
思った通り、やっぱり流れ着いてたんだね!
私、すごいんじゃない!?
今までここで、探そうと思った人もいなかったかもしれないけど、
探して見つけた人もいないんじゃないかな?
やった〜!
その後も探したけど、見つかったのはこのひとつだけ。
私的には一日中探していられるのだけど、
もうひとりはもう帰ろうモード。
暑さと漁の疲れもあって、捜索終了。
後日、高知県庁に問い合わせて、
採った場所などを伝えたら、
これは持ち帰っても大丈夫と確認できました!
珊瑚漁師の岡村さんに見てもらったところ、
まさかって、かなり驚いていたけど、
きっと珊瑚だと思うよ!とお墨付きいただきました!
室戸の奇跡。
世界一の宝石サンゴを採った〜っ!!!
(後日鑑別機関で調べてもらったら、赤珊瑚でした)
そして、この日は、急遽お願いして、
岡村さんの貴重な珊瑚&珊瑚の写真を見せてもらった。
次から次へ、楽しすぎる毎日。
岡村さんが自分で獲った赤珊瑚のひとつを記念に、
業者さんに磨いてもらったのがこれ。
業界用語で「拝見」と呼ばれるもの。
枝がしっかり残って、龍みたいに天に伸びてる。
宝龍丸にぴったり!
写真で見ると明るい赤だけど、
実物はもっと血赤と呼ばれる濃い深い赤。
ツヤツヤしていて美しい!!
自分で獲った宝石珊瑚を額に入れて飾るっていいなぁ〜!
もっといいのも獲ってるけど、それは売って、
ほどよいものをこうやって磨いてもらったそう。
そうだよね、
高く売れるものは売ってしまいたい気持ちもわかる。
ちなみに、こうやって拝見となるのは、基本、生の珊瑚。
(これは、半生と言われる、死んでまもない珊瑚だそうだけど・・・)
死んだ珊瑚は、虫食いや色あせなどの浸食が進んでいたり、
枝が折れているのも多いけど、
生の珊瑚はやっぱり色も形も美しい。
こういった生の珊瑚は、獲れたときに赤い。
生き生きとした赤。鮮やかすぎるくらいの赤。
最近はほとんど生は獲れないらしく、
私が漁に出た中でも、生は、初日の小さなものだけだった。
なので写真を見せてくれた。
うはっ!
本当にまぶしいくらい発色がいい。
こんなのが網にかかってきたら、すぐわかるし、テンション上がるだろうな。
この色が見られるのは、珊瑚漁師さんだけ。
なぜなら、
死んだ珊瑚はすぐにオレンジ色の膜のようなものができてしまうので。
こんな感じ。
これはオレンジ色の膜?粉?が付いているだけで、
珊瑚自体の色は、赤。
これを磨けば、血赤の綺麗な色が出てくる。
不思議。本当に生きてるんだ。
漁師さんにとっては当たり前でも
これはテレビでもネットにも出てない情報。
こういうことを知れるのが、現場ならでは。
もうひとつ、すごい写真。
この黄色い部分、なんと産卵中?なのだとか。
すごい、海の神秘。
赤珊瑚の生態はいまだによくわかってないらしい・・・
このほかにもいろいろ見せてもらって大満足の一日だった。
話は変わって、室戸の町は美味しいものが多く、
高知の方にお馴染みらしいこちらの豚太郎ラーメン。
一口カツが入った名物の味噌カツラーメンは、
見た目よりもあっさりしてて、おいしい!
チャーシューの代わりにカツなんてユニーク。
私の好きな味噌ラーメン味だった!
滞在中2回行きました〜。
滞在中ずっとお世話になったのは、民宿とさ。
室戸は、金目鯛が名産。
西日本で一番の漁獲量なんだそう。
室戸の飲食店や宿では、それぞれのお店ならではの
「室戸キンメ丼」が味わえます。
民宿とさのお母さんが作ってくれたキンメ丼、
味付けもタレもおいしかったけど、
キンメの濃厚な出汁が出まくってるお吸い物がめちゃめちゃおいしかった!
はじめてのお味。
最終日の漁が終わったあと、
岡村さん家族、岡村さんのお師匠さんとお食事に行きました!!
私たちのために、お寿司&鰹のたたき&写真はありませんが、
お魚からお肉からなにからなにまでご馳走になりました。
室戸って、新鮮でおいしいものばかり!
久しぶりの超豪華なご馳走と、珊瑚漁のお話しで、良い夜が過ぎていきました。
岡村さんからは、網を捌くお手伝いのお礼におみやげにと、
特別に、赤珊瑚と白珊瑚をいくつかいただいた。
さらに、この日はじめて話した岡村さんのお師匠さんからも、
『そんなのもらっていいんですか!?』
というぐらいの立派な桃色珊瑚と生の血赤珊瑚をいただいた。
お師匠さん、はじめは私たちのこと、
うさんくさいと思っていたそうだけど、
いろいろお話ししていたら、私たちの情熱を理解してくれたみたい。
お二人とも、どこまでも良くしていただいて感激!
赤珊瑚(血赤)、桃色珊瑚、白珊瑚・・・
室戸の宝石サンゴが勢揃いしました!
・・・1週間の室戸の旅。
本当に来てよかった!
何者かもよくわからない、メリットもない、
そんな中、受け入れてくれた岡村さんに出会えてよかった!
網を捌くお手伝いをした日、
「やってくれると楽やったわ、助かった、ありがとう」
という言葉をもらったとき、めちゃめちゃうれしかった。
ちょっとでもお役に立てたこと、漁に参加できたこと、
珊瑚とともに大事にします。
岡村さん、また一緒に漁に連れてってください!