Bolivia2018⑤〜アメトリン&アメシストを買う!〜

鉱山から帰ってきた私たちの次の目的は・・・

アナイで石を買う!!!

ラミーロにお礼もかねて、会いたいし、
工場見学の時に見せてもらった、
最高グレードのアメトリンも、1つくらいほしい。

その他、せっかく地球の裏側までやってきたんだから、
記念にいろいろ買いたいじゃないか。

という訳で、再びラミーロと会う約束をしていたのだけど、
どうやら、日程が合わなくなってしまったとのことで、
代わりにアレックスとエドワルドという人が待っていてくれるという。

おお、ラミーロはいないのか。
うまく、交渉できるかな?

いろいろ不安はあったけど、
再びやってきたサンタクルスにあるアナイの会社。

受付でしばらく待っていると、
出迎えてくれたのは、エドワルド。

さっそく、わずかなスペイン語で自己紹介をし、
石を見せてもらうことに。



まずはカット用の原石から。

クラックはもちろんインクルージョンもない。
それがアナイクオリティー。
世界中のジュエリーメーカーなどがこの石を仕入れて、
カットして売ったり、ジェエリーにしているのだそう。

そのためアナイでは、細かくグレードを分けており、
今回の目的は、自分用のマスターストーンとして、
一番上のグレードと、一番下のグレードの石を買うこと。



個人的は濃すぎず、薄すぎずな中間のグレードが好きだけど、
最高グレードのは本当に夕暮れ時の水平線ような、美しさがあり、
最低グレードも淡くやさしいパステル調でかわいい。




カットしないこの段階でも、
何時間でも見ていられるぐらいの美しさ。

なんとなく日本で売られているアメトリンルースは、
こういったグレードとか関係なく売られているような気がするけど、
どうなんだろう?

ちなみに、これが真ん中ぐらいのグレード。
(元々の写真と、モニターによって全然違うと思うので参考までに)



こんなにくっきり色が分かれるって、
本当にどんな自然条件が重なると、こうなるんだろう。
近頃、人工的なアメトリンなども出回っているみたいだけど、
アナイのアメトリンは加熱処理もされていない100%天然もの。



彼らがミクスタと呼んでいる、こちらは、
名前の通り、シトリンとアメシストが交互にミックスされたタイプ。
もうひとりは勝手に風車と呼んでいるけど、
私には放射能マークにしか見えない。
でも、とっても美しい。

中には、こんなちょっと変わったカラーの入り方の石も。



均等に色が入ったものも美しいけど、
こっちの方が味わいがあり、
世界に一つ自分だけのアメトリンになって、いいかも。

このタイプのアメトリンは、
角度を変えると、アメシストの紫が全部同じ色に見えたり、
1つだけライラックカラーに見えたり。




一番グレードの良いものの中でも
色味やカラーの入り方がいろいろ違うので、
エドワルドにどっちが良いものなのか、見てもらった。

こっちはフォルム。
こっちはカラー。
どちらもそれぞれに良いそうだ。

ただし、この特大サイズは超高い!!!

ちなみに、
このタイプの一番下のグレードはこんな感じ。

小さいものは、
透明・黄・紫色、それぞれ色むらがあって不思議な色合い。
カットしたらどんな色合いになるのだろう・・・



カット用原石の気になるものはお買い上げ。
奮発して、大きなものも購入。

続いては、ルース。




うわっ。
なんて魅惑的カラー。
というか、アメトリンがこんなに美しく輝くとは!
アメトリンは言ってしまえば水晶なので、
サファイアやジルコンとかに比べれば、全然キラキラしない。

だけど、このルースは違う。
その秘密はカットに・・・

今までいろんなルースを見てきたけど、このカットは初めて。
後ろ面がまっすぐカットではなく、曲線の凹凸があるため、
ギラギラ光る!



こちらはシトリンのバイカラールース。

アナイで採れる天然シトリンは、
少し茶色みがかったシャンパンカラー。
そこで、鮮やかな黄色にするため、ヒートしているものもあるという。
ちなみに、このバイカラーはヒート。

ヒートしてない天然シトリンはこんな感じ。
(ルースがなかったのでカット用原石)



続いて、鉱物のアメトリン。
たくさんあるの言うので、
倉庫を見せてもらって、直接選ぶ方が早い!
ということで、アレックスに倉庫へ連れていってもらった。





ここには鉱山では見ることがなかった
超特大サイズのアメシストも!

なんと約10キロ。



こんな大きいサイズのものは、年間数個しか出ないそうだ。
光を当てると、あら不思議。
美しい赤紫色。



ポインターに続いて、
足下には大きなクラスターも。



なんと約60キロ。

せっかくボリビアまで来たのだから、
大きいサイズを買いたい!

とは思うけど、
これを買って日本に送ると、
きっと車1台分ぐらいのお値段になるんだろうなぁ。
ホント、こういうのは誰が買うのだろう。

こんな大きなものが倉庫にはごろごろしている。



こちらは、ほのかに紫が入ったアメシスト。
花が咲いてるみたいにポインターが咲き乱れている。

あまり採れないのか、採らないのかよくわからないけど、
このタイプは数が少ない。

ちなみに前回来たときに買った小さなポインターは今はなかった。
たぶんその時々によって、採れるタイプ採れないタイプがあるのだろう。



アレックスがこれはすごくいいよとおすすめしてくれた、
アメトリンのクラスター。

光を当ててみると・・・



シトリンとアメシストがくっきりわかれて見える。
これはアメトリンの中でも質がよいタイプだそう。

最後に、倉庫の中で私たちが一番惹かれたアメトリン。





こんなの見たことない!!

ほとんどのアメトリンは曇りガラスの様に表面が曇っていて暗っぽく、
ライトを当てたりしないと、中の色を楽しめない。
でもこの原石は表面がまるで磨かれているかのように透き通っていて、
そのままで美しい!

クリスタルがそのまますべてジェムクオリティー。
(gem-grade crystal)

この倉庫にある、たくさんのクラスターの中でも、
ひときわ目立っていた。

私たちは変わったものが大好きなので、
これは、すごくいいと思った。

アレックスに、ここにある石の中で、
どれが一番珍しいですか?
とGoogle翻訳で聞いてみると、
まっさきに、このクラスターを指さし、

「この倉庫や、プエルトスアレスの倉庫、
 鉱山では、アメシストのクラスターは、
 ムーーーチョ!(たくさん)あるけど、
 これはポコ(少し)しかない。」

と、教えてくれた。
知ってる。アメシストのクラスターはムーチョあるの、たくさん見た。
このタイプはとても珍しいみたい。

結局、こんな感じで、3日間会社に来て石を見せてもらった。
会えないと思っていたラミーロとも会えたり、
最終日にはビッグボスのラミーロのお父さんにも話しかけてもらったり。



嫌な顔せず、ずっと付き合ってくれた、エドワルドとアレックス。
すっかり仲良しに♪
持ち帰れない分は、日本へ送ってもらった。
遅くまで一生懸命書類を作ったり、石を用意したりしてくれて、
本当にありがとう!




そして、アナイと言えば、
サンタクルスには、アナイ直営のジュエリーショップも。

家に飾るアメトリンや美しいカット用原石を手に入れたけど、
やっぱり、ジュエリーになっているものも、
記念に買って帰りたい♪






店内には、美しくカットされたアメトリンを使い、
オリジナリティあふれるデザインで仕立てられたジュエリーが・・・






カット用原石をそのまま綺麗に磨き上げたようなネックレスも。
4年半前に来た時には、うわ〜きれいだな〜としか思わなかったものも、
数年前から彫金技術を勉強している今の私には、全然違う風に見える。
この台座は、どうやって作られているのかな?
このデザインは斬新で作るのは難しいだろうななどと、
いろいろ勉強になっておもしろい。

前回はアナイではないジュエリーショップで安いものを買ったけど、
やっぱり本家のものを買えばよかったと日本で後悔。
というわけで、それぞれ自分用にお手頃価格のものをチョイス。




大きな宝箱に入っているのは、
アメシスト、シトリン、ときどきアメトリンのタンブル。
小さな袋に詰め放題で4ドルなので、お土産に。

探せばきれいなものもあって、
まさに、宝探し♪

あぁ、とても楽しい時間だった。



  エピソード⑥→
[Bolivia:Ametrine/Amethyst]