エメラルドは、それはそれはすごい場所に・・・

Country
Austria
Location
Habachtal
Schedule
2014-05-21-2014-05-31
Target
Emerald
翌朝、目覚めると、天気は快晴。
今日こそ、エメラルドを見つけなければ!



と、窓の外を覗くと、
お父さんと子供達が外に置かれたスクリーンを選んでる。

おっ、もしかしたらこの親子、
エメラルドを探しに行くのかな?

これはチャンス。
私たちもついていこう!!

慌てて身支度を整え、チェックアウト。

一路、今日からオープンする山小屋アルペンローズへ。
昨日予約してあったので、あっさりチェックイン。
ナイスマウンテン&滝ビューのいいお部屋!
朝早くでも部屋に入れてくれた。



私たちも道具を借り、出発。

が、時すでに遅し。

もうさっき見た親子の姿はなかった。

昨日行った川へ行くも、誰もいない。
んんん?
みんなどこでエメラルド探してるの?



こんな時は・・・、聞き込みしかない!
宿の人は、あっちって教えてくれたけど、
例のごとくあっちってどこ!?
この辺、あんまり人がいないし・・・

いたのは、川岸のベンチでのんびりしてる男性。
どう見てもエメラルド採掘はしそうにないけど、
声を掛けてみる。

すると・・・

「あの山の上だよ」

教えてくれた。



あんなとこ!?
ん?
これは普通に登山だな。
しかも、ここに来るまでより大変そう。

山の斜面に小川が流れるのが見えた。
もしかしたら、あそこなのかも。

よし、行ってみよう。

・・・道がない。
どうやって行くのかな?
ここ、登れるのかな?
迷っていたところで、
後ろから山を登って来たお兄ちゃん二人組が、
私たちを追い抜いてさらに登っていく。
付いて行ってみると、
獣道みたいに細い道が見えた。

所々、流れ出る水に浸水されている道を飛び越え、
ひたすら上を目指して登る。
しまった。
ちょっと外に出て、川に行くつもりだったから、
山に登る装備じゃなかった。
今日は荷物がなくて軽いけど、暑い!!
どんどん汗が出る!
どんどん持参したペットボトルの水がなくなる。
とにかく、水を極限までセーブして、
登り続けること約1時間・・・



アルペンローズがあんなに小っちゃく見える!!
結構登って来たな~!
気持ちいい~!



かなり登ってくると、まだ雪が残るゾーンへ。
このあたりからは、道なき道を、
川がありそうな場所に向かって、進んでいく。
すると、ようやく・・・



今朝見たあの親子がいた!
他にも人がいるっ!

みんな石を見たり、
雪解け水で出来た小川をほじほじしてる。
ほほう、ここが採掘ポイントなんだな。
すぐに荷物を置いて、
早速、熊手を取り出し、探していく。

ほじほじ・・・
ほじほじ・・・
ほじほじ・・・



・・・なにもない。

おおっ!これは難易度高っ!!

ノルウェーのように簡単には見つからない。
今までとは違う採掘パターンだから、
見つけ方がよくわからない。



とにかくひたすら砂利をすくう。

すくう、見る・・・ ない。
すくう、見る・・・ ない。
すくう、見る・・・ ない。

と思ったその時!



エメラルド!?

さらに!



ちょっと大きめサイズ!
間違いなくエメラルド!!!

ついにヨーロッパNo.1、
オーストリアのエメラルドを採った。
スペインやノルウェーのエメラルドより、
濃く透き通ったグリーン。
結晶の形もちゃんと残ってる。
うわっ!楽しい!

冷たい雪解け水も気にせず、夢中になって掘り続けた。



他の人はどんなの採ってるのか、
見せてもらったり、話を聞いたり、
中には20年間探しに来ているという常連さんも。
ヨーロッパではやっぱり人気がある場所なのかな?
帰りは、ドイツから来たというスージーと一緒に下山。
スージーも立派なエメラルドとクォーツを見つけてた。



真っ青なリンドウも咲いてる。
私の故郷・神津島の天上山という山にも秋に咲く花。
小さい頃から見てるから、すごく懐かしい。
オーストリアでも咲くんだ~!

お互い片言の英語を話しながら、楽しく会話。
急な斜面を下って下山。
足ががくがくする・・・

振り返ると、今さっきまでいた場所が見えた。
あの雪が残ってるあたりまで登ってたんだ~!
おお~!なかなかよく歩いた!



スージーは恋人とここに来ているみたいで、
だけど、登ったのはスージーだけ。
アルペンローズまで戻ると、どこかで見た顔。



なんとスージーの恋人は、
朝、私たちに、山のことを教えてくれた人だった。
なんでも超石好きなスージーに付き添って来たのだとか。
好きなものを理解してくれる心、
思う存分、楽しんでおいでって待っていてくれる恋人、いいね。
この後、スージーのお部屋におじゃましたら、
どうやって持って帰るの!?って程の、
巨大でヘビーな石がいっぱいあった。
まぁ、私たちも似たようなものか。