Bolivia2018④〜アナイ鉱山で採掘!〜



2日目は、エンジニアのティトが案内してくれることに。

彼は私と同い歳の38歳。
ここで働き初めて2年だそう。

ティトは少し英語が話せるので、
何か質問があれば、聞くことができる。
これはとても心強い。

朝ご飯を食べ、やってきたのは、
昨日とは違う場所。



昨日のムセオがあまりにも暗かったので、
超強力なマイヘッドライトも持参してきた。

POZO RICOとは違って、
岩盤をくり抜いたような坑道。



壁も天井も美しい結晶の形が見えている。
なにかに覆われ、灰色に見えるクリスタル。
透け感も色もなさそうに見えるけど・・・




ライトで照らしてみるとこんな感じ。

私は、採った石を洗うのが好き。
赤土や、こんな風な砂を被って汚れていても、
洗ったら、ものすごくキレイな色を見せてくれたりする。
全部、洗って見てのお楽しみ。
これも宝探しの楽しみのひとつ。





ムセオ程大きな結晶じゃないけど、
壁も天井も一面に結晶が。
本当に、どうしてこんな空間が生まれるんだろう。

そして、再び戻った坑道本筋の曲がり角に、
気になる場所を発見。



『ねぇ、ねぇ、ティト、これ採っていい?』

基本的に鉱山内の石を採ると、
崩れる危険があるのでお願いするのも控えていたけど、
手の届く場所にあり、サイズもそんなに大きくない。

これぐらいならよいかも、ダメもとでお願いしてみた。
すると・・・

「OK!」

手を怪我しないようにと革の手袋も貸してくれた。

えっ!?
いいの!?
言ってみてよかった!

指先に力を入れてぐりぐりやってみるけど、
ぐらぐらはしてるのに、なかなか抜けない。



手こずっていると、鉱山内で作業していたお兄ちゃんが
手助けしてくれた。
近くにあった掘り出し用の鉄の棒で、
根本をぐりぐり。
あんまりやると、本体に傷が付きそうと思ったけど、
そこはプロフェッショナル。

あ、採れた。



おぉ〜!
ついに鉱山内で自分の手でアメシストを採掘できた!

あの切手に書かれていた Anahi mine で、
あの切手に描かれていたアメシストを採掘できた!

やった〜〜〜〜!!
あとで、洗うのが楽しみ♪

達成感と喜びでほくほくしながら、
先へ進むと、下へ続く穴が。




かなり深いところまで穴が掘られている。

こんな深い所、ティトも行くの?と聞くと、
無理無理!危ないから行けないよ。
と首を振っている。

ティト曰く、
今採掘しているアメトリンは地下80メートルの所にあり、
空気が薄くガスも出るそうで、
ボンベを付けて作業していて、ワーカーしか入れない。
とてもデンジャラスなんだとか。

というわけで、下には行けないので外へ出ることに。
すると出口付近で、コウモリ発見!



南米には吸血コウモリがいるそうで、
これがその吸血コウモリかわからないけど、
触れるだけでも狂犬病の危険もあるので、お、おそろしい。

早く出口へ・・・と思っていたらコウモリも飛び立ち出口の方へ。

突然の出来事に思わず、わーきゃー!!
特に問題はなかったけど、コウモリにも気をつけねば。



続いてやってきたのは、石を洗う場所。
掘り出された石を洗い、一つ一つ選別し、
価値のない石は取り除かれていく。





そして、最終日は私もワーカー体験を。
採掘中の現場は危険なので、今稼動していない現場にて。
石や砂利が入ってなかったからかわからないけど、
結構軽くてビックリ。



この後、歩きながら、落ちている石を拾って、
太陽に透かしてみては、
これは、アメトリンじゃない。
これは、アメトリンだ!ラッキーだね!
なんて話ながら、拾い集めながらぐるっと見学。

最後に、美しい場所があると言って、
連れてきてくれたのは山の上。
結構急な坂を上がって来た。
ここには、昔採掘していた古い坑道&採掘現場が。
すでに老朽化してとても危険なので、
外から見るだけ。
でも、いい色のシトリンやアメシストのカケラが落ちていた。

登って来た山を振り返って見ると・・・



うわあ。いい眺め。
キャンプ地がはっきりわかる。

ティトの話によると、この山も、
キャンプ地の奥のあの山も、全部アナイエリアなんだとか。

最後に山登りは疲れたけど、来た甲斐があった。

見所盛りだくさんで、疲れ果てたあとは・・・




なにやら見たことのない実が入ったドリンク。

見た感じちょっといろんな意味で危険を感じたけど、
疲れた時は、このドリンクを飲むのだということで、
思い切って飲んでみる。

・・・す、すっぱい。

この豆のようなものはタマリンドという豆科の実。



ちなみにこれがタマリンドの木。

タマリンドドリンクは、クエン酸たっぷりで疲れが取れる。
私はこれに砂糖をたっぷり入れて飲むのが好き。
梅ジュースみたいな味に似てて、めちゃめちゃおいしい!

ちなみに、このキャンプ、お酒は禁止。
商店がないので、コカコーラなども飲めない、お菓子もない。
なかなかストイックな場所だ。

最後のランチもみんなと一緒に。




私の盛りつけがしょぼすぎだけど、
スーパーフードでお馴染みの、キヌアが入ったスープが、
とってもやさしいコンソメ風味でおいしかった。

のどの乾きを潤して、空腹を満たしたら、
そろそろお別れの時間だ。
あっという間の2日間。

最後に、持ち帰るときは泥を落とさなければならないので、
さっき採ったままのアメシストをパチリ。
自分で採ったと思うと、大抵どんなのでもうれしいけど、
これはあの切手とセットで大切にしよう♪



帰りの準備をしていたら、
ロベルトがやってきて、私たち二人にお土産をくれた。

アメシストの大きなポインター!
キレイな紫色。



わぁ!私もお礼に持参していたお土産のタオルと旅の写真集を。

私、この色のアメシストが好きなので、
すごくうれしかった。



ほぼスペイン語がわからない私たちに、
一生懸命寄り添って案内してくれたロベルトとティトに、
本当に感謝。



雨季になると、ここは緑や花がたくさん咲いて、
すごく美しいんだよと、ロベルトが教えてくれた。
雨季は、ムーチョ アグアな時期だから、
私たちは行くことができないけど、
ロベルトが写真を送ってくれるという。
うれしい。

次はもっとお話しできるように、
スペイン語が話せるようになっていたいな。
ムーチャス グラシアス!ロベルト、ティト。
また会おうね。

さよらな、アナイ鉱山!
素敵な夢をありがとう!

  エピソード⑤→
[Bolivia:Ametrine/Amethyst]